輸血・再生医療部門

プロジェクト紹介

培養赤芽球の移植による下腿血管再生/厚生労働省ヒト幹細胞臨床研究審査承認
重症虚血肢に培養骨髄を用いた再生医療[診療科]循環器内科 [対象疾患]重症下肢虚血(閉塞性動脈硬化症、バージャー病、膠原病による血管炎による)

背 景

我が国では臓器移植ドナーが不足しており、再生医療の開発に対する期待が高まっています。いわゆる生活習慣病とされる脳血管障害・虚血性心疾患などは動脈硬化による虚血が原因で、これらの疾患を合計すると我が国を含む先進諸国における死因の過半数となります。将来的にはこれらの動脈硬化性疾患群が血管再生治療の適応となる可能性があります。このうち閉塞性動脈硬化症に対する血管再生治療の開発が世界的に進みつつあるのが現在の状態です。

当施設での血管再生治療の実績

2001年に第1例目を経験し、以来2006年までに約40回の血管再生治療を行っています。主な治療法は自家骨髄細胞移植で、全身麻酔下に患者自身の骨髄を約600c.c.採取し、これを虚血下肢の筋肉内に注射する方法です(図1, 2)。この治療法は患者の肉体的な負担が大きいため、当施設ではいくつかの独自の治療法を開発しています。その1つが、次に述べるEVEETA法です。

EVEETA法

まず始めに骨髄細胞移植によって血管が再生される仕組みを研究しました。骨髄細胞中に含まれる未熟な赤芽球が血管再生を起こすことがわかりました(図3)。つぎに少量の骨髄から大量の未熟赤芽球を得るための培養法を確立しました(図4)。この培養によって得られた未熟赤芽球を実際に虚血下肢筋肉内に注射することで血管再生が起こることが、動物実験で確認されました。実際の臨床では、外来で局所麻酔下にわずか数c.c.の骨髄を採取し、これを約2週間培養することで、血管再生治療のために十分な量の未熟赤芽球が得られます。2016年までに、14例の治療を実施しました。

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